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漆芸入門 【漆について】 漆科の植物は日本から中国南部、ヒマラヤ山麓にかけ採取される。漆の樹液は、耐熱、耐水、耐酸などさまざまな効用があるだけでなく、しっとりした艶肌を生むため、アジアでは古来より塗料として利用してきた。 |
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漆芸入門 【ジャパンとチャイナ】 日本では縄文時代から漆工芸が発達し、室町時代には金銀で流麗な文様を彩る蒔絵技法が成立。西洋でも賞賛され、漆器はジャパン、陶磁器はチャイナと呼ばれるようになった。 |
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漆芸入門 【木地】 漆器の木地は、古くから木材と竹材が重用されている。木材は加工が簡単で漆の乗りも良い。木地の成型法は、指物(さしもの)、曲物(まげもの)、刳物(くりもの)、挽物(ひきもの)がある。 |
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漆芸入門 【乾漆(かんしつ)】 奈良から平安時代には、仏像の製作に乾漆という技法が用いられた。土や木の型に漆で布を重ね張りし型を除き心木を入れる脱活乾漆、心材の上に漆で布を張る木心乾漆がある。 |
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漆芸入門 【地の粉(じのこ)】 地の粉とは、火山灰層の土を焼いたものや、瓦焼きを粉末にしたもので、下地粉の一種。木地の凹凸をなくし、滑らかに仕上げるために用いる。他の下地粉として、合わせ砥を切り出すときに生じる粉末である砥の粉などがある。 |
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漆芸入門 【漆の木】 日本の漆は、和名ウルシノキといい、中国や朝鮮半島の漆と同種。樹液は粘りのある乳白色だが、空気に触れると褐色となる。一本の漆から年間で約200gの樹液が採取できる。 |
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漆芸入門 【漆の採取】 漆の採取は、樹皮に切傷をつけ、滲み出した樹液を箆(へら)で掻き取る。一年で一本の漆の樹液を取り尽くしたのち伐採し、再び新芽を育てる殺掻き(ころしかき)という採取法で採取する。この場合、漆が再び採取できるまでに10〜15年を要する。 |
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漆芸入門 【漆を濾す】 集めた樹液は布や和紙で濾して不純物を除き、熟成させる。その後、漆を精製する。成分を均一にするための撹拌作業であるナヤシや、40〜45度で温めて水分を除くクロメという作業を行い、目的に応じて油分等を加える。この精製の度合いや内容によって、様々な種類の漆がつくられる。 |
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漆芸入門 【漆を塗る上での注意点】 漆塗りは、漆に砥の粉を混ぜて塗る下地作りにはじまり、その上に漆を塗り重ねて表面を滑らかにする中塗りをして、最後に装飾を施す上塗りを行う。微細なチリ、指紋、毛髪が、表面のキズとなるため、細心の注意が払われる。 |
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漆芸入門 【漆刷毛】 漆塗りでは、刷毛や箆(へら)も独自のものを用いる。刷毛は女性の毛髪を30年程乾燥させたものが最上とされるが、現代女性の毛髪は油分が多く、パーマや毛染めなどで刷毛には不向きとなり、現在では牛の尾毛ももちいている。 |
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漆芸入門 【漆の乾燥(漆風呂)】 漆の乾燥は漆が空気中の水分を吸収し化学変化を起こすことによりおこるため80〜85%の湿度が必要で、風呂や室という水を散布した密閉した空間に放置することで表面が凝固する。下塗で一晩、上塗で1〜3日。ゆっくり乾かすと刷毛目などが沈み美しく仕上がる。 |
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漆芸入門 【沈金(ちんきん)】 漆塗りの器物の表面に沈金刀で文様を彫刻し、その溝に摺漆をしたあと金箔や金粉を付着させて文様を表す技法。石川県の輪島、香川県高松が産地として知られる。近年では顔料粉を用いることもある。 |
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漆芸入門 【蒔絵(まきえ)】 日本を代表する漆の装飾技法。漆で描いた文様の上で金粉や銀粉、貝粉などを蒔き文様を表現する。鎌倉から室町時代に、優雅な絵画的表現を備えた蒔絵が生み出されている。 |
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漆芸入門 【彫漆(ちょうしつ)】 様々な顔料で彩色された漆を塗重ねた厚い層を彫刻して模様を表現する装飾技法。中国の宋・元時代にさかんに製作された。漆の厚みは100回の塗りで3ミリとされる。 |
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漆芸入門 【蒟醤(きんま)】 漆塗りの表面に線描を施し、溝に色漆を埋める装飾技法で、中国から伝わり庶民的な味わいが楽しまれていたが、高松漆器で、複雑な色調を持つ作品が製作されるようになった。 |